島から芸術の風
「地方」というと「中央」からすれば周辺の地域ということになるのだろうけれども、「辺境」というと更に周辺の縁にあるところというイメージがある。文化的辺境というのも東京を中心とする文化的価値観からすればということになるのだろうが、当然ながらどんな辺境の地にも東京にはない文化的価値観はある。
作品
1972年“根拠を問う”(画廊みやざき/田代幸俊氏企画 大阪)
1973年 個展(ギャラリー16 京都)
京都アンデパンダン展(京都市立美術館)
1974年 個展『時間に就いて』(村松画廊 東京)
二人展(画廊みやざき 大阪)
東京アスペクト’74(福岡文化会館/田代幸俊氏企画)
1975年 個展(サトウ画廊 東京)
個展(ギャラリー16 京都)
“東京展”(東京都立美術館)
1976年 第12回現代日本美術展(東京都立美術館 京都市立美術館)
個展(松村画廊 東京)
1977年 京都アンデパンタン展(京都市立美術館)
第13回現代日本美術展(東京都立美術館 京都市立美術館)
個展(松村画廊 東京)
1978年 個展(シミズ画廊 東京)
第13回現代日本美術展(東京都美街館 他)
1979年 個展(ときわ画廊 東京)
1986年 個展『光に就いて』(ギャラリー16 京都)
1989年 個展『所与の空間Ⅰ.』(Land Works'89 絵の島)
個展『所与の空間Ⅱ.』(ダントギャラリー/環境美術工房・四季企画 広島)
第11回汎瀬戸内現代美術展(岡山県総合文化センター)
1990年 個展『虚の空間Ⅰ.』(ABCギャラリー大阪)
Solution 1990 西瀬戸現代美術展(愛媛県立美術館/渡辺竹虎氏企画)
Solution 1990 西瀬戸現代美術展
1991年 個展『虚の空間Ⅱ.』(ギャラリー古川/早見堯氏企画 東京)
1992年 『BLANK TORSO』(ウィズワンダーランド/広島)
1993年 『虚の空間Ⅲ.』(広島市現代美術館、芸術表現としての場)
モニュメント『空景』(西区民文化センター/広島)
1995年 『時景』(’95ストリートギャラリー/広島パークビルディング)
2002年 芸術表現の〈場〉としての「島空間」-Island-Lights2002
『照応する空間展』5月3日~11月3日
メディア
カタログ
1972年 『REPORT 根拠を問う』伊藤一広・大原(花村)憲夫・北辻良央・田代幸俊
1986年 『REPORT 花村憲夫個展 光に就いて』花村憲夫
1987年 『REPORT 花村憲夫個展 空間に就いてⅠ.Ⅱ.』花村憲夫
『'87美術ひろしま 光に就いて』(財)広島市文化振興財団
1989年 『第11回汎瀬戸内現代美術展』同実行委員会
1990年 『REPORT 花村憲夫個展 所与の空間Ⅰ.Ⅱ. 「虚」の空間 1990』花村憲夫
『西瀬戸現代美術展 報告書』愛媛県立美衝館
『'90美術ひろしま 所与の空間Ⅰ.』(財)広島市文化振興財団
1991年 『'91美術ひろしま 「虚」の空間1990』(財)広島市文化振興財団
『REPORT 花村憲夫・「虚」の空間Ⅱ.』花村憲夫
『'94美術ひろしま -CLOSE-UP'93 「時間・時空・異次元の表出-竹沢雄三」』(財)広島市文化振興財団
雑誌
1974年 『美術手帖』第380号 平井亮一・たにあらた「展評」
1987年 『美術手帖』第586号 吉岡留美「ART '87」
1990年 『美術手帖』第622号 鈴木創士「Reviews」
『三彩』第511号
大須賀潔「『虚』の空間-花村憲夫」
2002年 月間『く・れ・え・ば・ん』第184号
呉地方拠点都市地域交流紙『海陽彩都』第19号
広島県グラフ誌『すこぶる広島』第44号
新聞
1987年 京都新聞 7月25日 太田垣實「展評」
1989年 朝日新聞広島阪 8月14日 井原圭子「小島の洞窟に光の道をつくる」
1990年 中国新聞 1月3日 南嶌宏「時代と苦悩、そして創造…21世紀担う旗手たち」
中国新聞 1月3日 林青史「トンネルと光で幻想空間つくる」
読売新聞大阪版(夕刊) 2月9日 三浦克子「ひと PeoplePeople 人抄」
2002年 中国新聞 3月1日「島にぬくもり光アート」
中国新聞 5月3日「光のオブジェ輝く能美」
朝日新聞 5月13日「能美の風物 空間に表現」
中国新聞 5月31日「特報2002 住民参加芸術の島(円山文雄)」
中国新聞 8月30日「南区の園児らオブジェに挑戦」
中国新聞 9月17日「地域と一体の芸術表現」
テレビ・ラジオ
1990年 広島エフエム放送 おしゃべりコンツェルト 2月11日
2002年 中国放送 ローカルニュース5月9日
広島テレビ放送 ローカルニュース5月9日
NHK 昼前フレッシュ便 5月24日
NHK ローカルニュース 5月27日
NHK ローカルニュース 9月13日
NHK 全国ニュース 9月25日
「光の鳥-白鳥座」
能美島と江田島を合わせたロブスター状の島の形をデザインした砂のオブジェを皆で力を合わせて作った。夏の終わりとはいえ、まだ熱い8月末、子どもたちだけでなく大人も我を忘れて自分達の「島」の制作に取り組んだ。やがて潮が満ちてくるとその「島」は海の中に消えていくが、砂浜での想い出をひとりひとりの心の中に「砂浜の記憶」を作り出せたのではないかと思う。テーマとなった「光の鳥-白鳥座」は、広々とした白い砂浜と恵まれたロケーションを生かすのにふさわしかった。このワークショップも砂のレリーフではあるが、夕暮れから夜間にかけて、皆で作った「鳥」の形に沿って砂に埋めた空き缶に250本のろうそくを立て点火した。天空には白鳥座を仰ぎ、遠くには岩国市や大竹市の街灯りを臨み、文字通り天と地、こちら側と向こう側の世界が照応する「光の鳥-白鳥座」になった。